8月26日(火)に宇土市、8月27日(水)に宇城市を訪ね、表敬訪問を行いました。
表敬訪問
かがわ総文で受賞した「文化庁長官賞」
今回の表敬訪問は、7月末に香川県で行われた全国大会、かがわ総文での「文化庁長官賞(優秀賞:全国2位)」の受賞報告のためです。
(詳しくはこちら:【高校】科学部地学班 かがわ総文祭で不知火の研究が2度目の「文化庁長官賞」‼)
なお、ちょうど2年前にも、かごしま総文にて受賞した同賞の表敬訪問を行っています。
実際に審査の際に用いた発表スライドを用いて研究内容を発表しました。
その後、市長や副市長から質問をいただき、回答しながら不知火の研究について話をしました。
宇土市の表敬訪問
発表の様子
宇土の元松市長からは、
「2年前の研究から、かなり進展した印象を持った。
前回は再現に成功したところまでだったが、今回は実際に観測に成功していて、実験・観測・シミュレーションによる話ができていて、とても説 得力がある」
というお言葉を頂きました。
発表の様子
「宇土市のある有明海では不知火は見られないのか?」という質問もありました。
有明海も不知火海同様に干満の差が大きく広大な干潟があるため、漁火を出してもらい、適切な位置から観測を行えば、不知火が見られるかもしれません。
宇土市長、副市長との記念撮影
宇城市の表敬訪問
発表の様子
宇城の末松市長は、
「不知火の発生条件や原理が科学的に証明された。大変素晴らしいことだが、研究により不知火が神秘の火ではなくなった。」
とおっしゃっていました。
ただ、まだ年に一度、八朔の前夜にしか不知火が見られないとされている理由についてなど、不明な点が多く、まだ不知火の観測は1度だけの成功で、データが不十分であることから、
「不知火は、まだまだ謎の多い、神秘の火である。」ことを話し、理解していただくことができたと感じました。
会場の様子
また、8月10日から11日にかけての大雨で発生した水害の話もされました。
「大潮の満潮と大雨が重なり内水氾濫が起きた。
不知火海は元々遠浅の地形をしているが、湾奧にあたる小川や松橋では、土砂や泥が流れ着き大量に堆積することで海が浅くなっている。
よって、河川の水面より海面の方が高く、川の水を海へ排水するための水門が閉じてしまい、それにより、内水氾濫が起こってしまった。」
と、のことでした。
今後、大量の泥の浚渫やその処分方法などを検討するそうです。
不知火の研究では、遠浅の地形、干満差が大きく広大な干潟が分布すること、時間変化の大きい潮位など、不知火の発生に関わる不知火海の特性に注目してきましたが、これらは今回の水害の発生や原理等を理解する上でも大変重要だと思いました。
不知火研究の内容については、もっと多くの人に知ったもらうことが重要で、そのような機会をつくっていきたいと考えています。
宇土市長、副市長との記念撮影
不知火海の火まつり
9月21日(日)に行われる不知火海の火まつりでは、ステージ発表とテントブースでのポスター発表を行います。
是非、来場しお声掛けいただけたらと思います。
表敬訪問に関する報道
今回の表敬訪問は、令和7年8月31日の熊本日日新聞にて掲載されております。
是非、ご覧ください。
ついに捉えた!? 不知火現象 宇土高科学部地学班、全国総文祭で文化庁長官賞 宇土、宇城市役所で研究成果報告|熊本日日新聞社